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月曜日の朝に

いってらっしゃい


毎週月曜日に仕事で出かける先様の
ビルがある駅は、JRやモノレールの駅から
網の目のように張り巡らされた
それぞれのビルまで延々と続く
歩行者のための、ブリッジがある。
エレベータも完備され
バリアフリーのはずが、
設計上いたしかたなかったのか、
登りと下りの傾斜がついているところが
2か所ある。

そこで、しばらく前に
車椅子で出勤する女性をみかけた。
通勤仕様の車椅子なのか
ホイールの間隔が短く
アルミキャストのフレーム。
座面の位置は高めで
シートには、タータンチェックの
ファブリックが貼ってある
お洒落なものだ。

車椅子が傾斜のところに
さしかかったときだった。
女性は立ち上がると
手袋をはずし
じわじわと一生懸命
車椅子をひっぱりあげはじめた。
座ったままでは上がりきれないのだと
気付いた。

思わず近寄り、
「失礼でなければ、エレベータの
ところまで、押してまいります」と
一声かけたら、
「ありがとうございます。お願いします」
と、にっこりと笑った。
ゆっくりと押していく。
点字ブロックの段差にあたらないよう
スピードが出過ぎないよう
彼女自身が動かしていくときの
早さを想像しながら、
押すこと数分
エレベータ前に着いた。

「ありがとうございました」
「いえ、とんでもありません。
いってらっしゃい」

それから、数回
お見かけしている。
私はそのたびに、ちょっと
しあわせな気持ちになる。

なぜなら
いつも、違う誰かが車椅子を
押している。
たまたまのとおりがかり
気が付いたひとが
気になったひとが
申し出て、朝の出勤を
手伝う風景が
なにか特別なものではなく、
ゆきかうひとびとのなかに
まるであたりまえのようにあって
その時間がながれているのが
ふつうでいいなと
感じさせてくれる。

どうぞ今日もおきをつけてと
心の中であいさつをおくり
見送った。



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