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時間薬

赦しと癒し

京都から友人が上京してきた。
彼女は生まれたときから
ずっと住み慣れた東京を後にして
思い切って異なる環境に
飛び込んでいったのだが、
その裏には血を分けたきょうだいの間すら
ときに裂いてしまうような
深刻な介護をめぐる相克があった。

ちまたあふれすぎている
この手の話題だが、ひとつひとつが
ひとの人生の行く手に立ちふさがり
次々と大切にしていたもの
ひと、つながり、ものなどを
気が付いたら
全てうしなっていたことに呆然と
気付くことも
およそ他人事とは思えない。
複雑な事情、それぞれの関わるひとの事情。
身につまされる。

友人は少しずつ行動範囲をひろげ
知り合い、友人も増えてきて
ひとときの「もうあらゆるものが
信じられず、本当につらかった」という
絶望から、ちからづよく立ち上がった。
そしてひさしぶりに再会できた笑顔は
なつかしいまま。
「一時は、もう一生絶対にゆるせないと
激しい感情に自分が翻弄され
二度と会うもんか。縁を切るとまで
思い詰めたけれど
時間くすりとはよく言ったもので
今はすこし受け入れられるようにも思う。
ただ、世の中いわゆる『やり手』という
タイプの人間はいるわね」

私はうんうんと聞きながら
「確かにそうだね。それでその『やり手』と
いうひとたちは、なんだかんだで
うまくやったと思っていても、全く思いもよらないことで
後々、帳尻を合させられることは絶対にあるはずよ。
昔のひとがいうことはすごいなと。
3倍がえし、7倍がえしはいうにおよばず
ひとを呪わばなんとやら。
時間薬、ありがたいことだよね」
とかえした。

赦しの苦杯を干して
いちもつ、腹に落としすっきりと
前を見据えた穏やかな笑顔が
そこにあった。

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